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マネージメントは一歩下がった現場

一般社員のときに、優秀な結果を出すために必死に自分磨きに努めてきた人は、部下を持つマネージャーになったとき、そのスタンスの差に戸惑うものです。自分の培ってきた経験や知識との葛藤に苦しむこともあります。マネージメントとはこんなに大変なものかと感じるその理由が、自分の中に生じる摩擦である場合、大幅なマインドチェンジが必要だということに気づかなければなりません。現場第一線で必要なことと、第一線のメンバーたちをまとめるときに必要になることはまったく要素が異なるからです。自己の中に摩擦が起きているときは、結果にも出せないことがほとんどでしょう。初めてのマネージャーポジションなら、どんなに技術に長け経験が豊富であっても、管理職としては初心者であることも自覚しなければならないのです。

新しい責任・育成の役割

第一線でスタッフとして働くこととマネージャー業務の一番の違いは、そこに人を育てるという役割が課されることと言えるでしょう。マネージャーは、自分のことよりも、部下のことに興味を持たなくてはならないのです。どんなに自分の経験が豊富で優秀な結果を出してきていたとしても、自分と部下を同視することは、育成の観点からすると間違いなのです。自分の意見ややり方を教える(ティーチング)をすることが上司の役割と考えるのが間違いだということです。なぜなら、部下は自分ではないからです。部下が出会っていく状況や変化も自分の経験とは、すでに違う次元ということも認識する必要があるでしょう。ティーチングをしてしまうと、部下が自ら考える機会を奪います。教えたことを実行した、その結果が、いいものであるほど部下は自分で考えることをしなくなります。自分の考えや意見よりも、上司の指示をとことん信じてしまうようになるからです。

コミュニケーションステップ

育成していくためには、3段階の指導ステップを見極め、使い分けるといいでしょう。1ステップ目は、すべての人に共通することですが、本当の基礎の基礎はティーチングが必要です。業務フローをある程度自分で進められるようになるまでの指導は、手取り足取りで、質問には明確な答えで伝えていきます。できるだけ具体的にかみ砕き、部下が仕事中に疑問が湧かないよう、目的もその理由も同時に覚えてもらうことがポイントになります。基礎が整ったことが見えてきたら、選択肢を与える指導に切り替えます。これは目的や理由を、自分で見つけ出し、判断していく力を促します。単にやりやすい方を選ぶということではなく、どういう過去の経緯があり、今の条件がどのようなもので、その選択によって得られるものは何なのかまで考えられるようにするのです。ですから、丸投げで自由に選択させるのではなく、この思考プロセスを確認できるような問いかけのスキルをマネージャーは持っておく必要があります。部下の意思決定に、自分の意見や計画を侵入させません。そして選択力が的確になってきたら、最後にすべてをゆだねるステップへ移行していくのです。これにより、部下はすべての業務に意思を働かせて行うことができるようになるでしょう。

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