学生が就職活動を始めるとき、卒業後入社したあとなど、多くの人が社会人とな最初に覚えるのがビジネスマナーです。そして、最初に戸惑うのもビジネスマナーでしょう。なぜビジネスマナーは必要なのでしょうか。
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ビジネスマナーが必要な理由
「マナー」「作法」という言葉からどういったことを思い浮かべるでしょうか。「面倒」「形式張っている」でしょうか。「作法」という言葉からは、例えば華道や茶道などを連想する人もいるかもしれません。そして、そこから余計にとっつきにくさを感じる人もいるかもしれません。そして、そのとっつきにくさから「ビジネスマナーを守れていなくても、仕事ができれば良い」という考えを持つ人がいるのかもしれません。
しかし、華道や茶道において大切なのは闇雲に「作法」を守ることではありません。花をいける人、お茶を立てる人に大切なのは、「相手に心地よく過ごしてもらいたい」という気持ちです。また、客に大切なのは、上記のような気持ちを受けて相手を尊重するという気持ちなのです。ビジネスにおけるマナーについても同じことが言えます。
ビジネスマナーとは、身につけるもの?守らなければいけないもの?
ビジネスマナーを「ただのルール」だと捉えると、覚えることも膨大になり、そのひとつひとつを守っていくことも大変になります。
例えば、会食時や席順の場合、奥の席が上座とされていますが、それはただのルールではなく、ちゃんとした理由があるのです。入り口に近い席は、人の出入りがあるたびに自分の後ろを誰かが通ることになり、落ち着きません。また、冬や夏など外が過ごしにくい季節の場合、出入りのたびに寒かったり暑くなったりして、快適に過ごせません。そんな負担をなくすために、奥の席が上座とされているのです。そういった配慮が詰まったもの、つまりは先人たちの教えがビジネスマナーなのです。
身につけるには、何が必要か
学生時代の勉強とは違い、ビジネスマナーは知識を得た後、実践をしなければ身につきません。何度も何度も実践し、ときには失敗をし、相手のことを考え、自分のことを客観的にみて、学んでいくものがビジネスマナーです。「丸暗記をして覚えればそれで終わり」というものではない分、根気と努力が必要です。
身につけるには、観察する?真似をする?
一般的に「マナーが美しい」とされる人に、キャビンアテンダントや高級ホテルのスタッフがいます。、そのひとたちの振る舞いが「どうして美しく見えるのか」を研究してみるのもいいでしょう。そういった一流の接客を実際に体験して、美しい所作のひとと過ごすとどんな気持ちになるのかを知っておくことも貴重な経験となるでしょう。
また、「自分がこうありたい」と思える目標となる先輩の行動を真似てみるのも、一つの手です。もちろん、先輩の立ち振る舞いがすべて正しいとは限りませんが、子どもが親の真似をするように、全ては真似から始まります。
まとめ
「仕事ができる人」というのは、周囲の人全ての人を尊重し、気配りができる人です。ビジネスマナーとは、相手への思いやりなのですから、気配りができていれば、自然とビジネスマナーに則った行動ができているはずなのです。「ビジネスマナー」は面倒だと苦手意識を持たず、まずは対峙する相手を思いやることから始めましょう。