忌引きのマナーと電話の受け方のポイント

親族が亡くなったとき、通夜や告別式の準備で会社を休む必要があります。関係の近さによっては長期の休暇となるため、早めの連絡が欠かせません。本稿では忌引きのマナーについて紹介します。

目次

忌引き休暇の取り方

家族や親戚が亡くなったら、早めに直属の上司に電話連絡を入れます。亡くなった人との関係と、通夜・告別式の日時や場所、喪主をするかどうかを伝えましょう。日時が決まっていない場合は決まり次第連絡を入れます。
電話で連絡した後には、記録に残すために、メールでも連絡しましょう。会社によっては直属の上司に送るか、総務部に送るか変わるため、電話連絡の時に上司に確認しましょう。
故人との関係が近いほど、葬式の準備や片付けに時間がかかったり、心理的負担が大きかったりすることから、休暇は長くなります。具体的には以下の通りです。
配偶者 … 10日間
父母 … 7日間(喪主の場合10日間)
祖父母 … 3日間
兄弟 … 3日間
配偶者の父母 … 3日間
おじ・おば … 1日間
配偶者の祖父母 … 1日間
配偶者の兄弟 … 1日間
上記が一般的ですが、会社によって異なる場合があるため、上司に確認を取りましょう。葬儀を家族葬にする場合、香典や供花を辞退する場合は、その旨も伝えましょう。
最長で10日間休まなければならないため、必要に応じて仕事の引き継ぎを行います。現在自分が担当している業務や取引先との打ち合わせの予定を整理し、紙などに書き出してから引き継ぎを行うとスムーズです。休暇中も連絡が取れるように、上司や同僚にプライベートの連絡先を伝えておき、留守番電話をセットしておきましょう。

休暇の後に

忌引き休暇の間に、会社の人の中でお葬式に参加してくれた人はいるか、いるとしたら誰か、香典や供花、弔電をいただいたかなど、会社がしてくれたことを把握しておきましょう。
休暇が明けたら、まずは上司や同僚に挨拶をしましょう。直属の上司はもちろん、お葬式に参加してくれた人や、休暇中に業務をしてくれていた人には個別に丁寧にお礼を述べましょう。チームのメンバーに手土産を配ってもいいでしょう。お葬式に出席してくれた場合は、会場で香典返しを受け取っていますから、手土産は香典返し以外のもので、あまり高すぎないものにしましょう。
忌引きが明けたからといって、すぐに気持ちを切り替えることは難しいかもしれません。どうしても辛いときは、上司に相談したり、フォローをお願いしたりすることも必要です。

まとめ

忌引きのマナーのポイントは以下の通りです。
-必要な情報を最速で伝える
-お礼は丁寧に、具体的に行う
身近な人が亡くなった時の心理的負担は想像以上のものです。茫然自失となってしまい、会社に連絡することまで頭が回らないかもしれません。普段から緊急時の連絡先や、自分の仕事をまとめる癖をつけておけば、緊急時に必要以上にわずらわされずに済みます。
忌引き後に沢山の人に挨拶をしますが、人によって違う挨拶ができるとより丁寧です。忌引きの間やお葬式で、誰が何をしてくれたかしっかり把握しておくことで、心のこもったお礼をすることができます。
忌引きは福利厚生で定められた権利ですが、少なからず他のメンバーに負担をかけてしまうものです。悲しい機会ですが、連絡やお礼など最低限のマナーは守るようにしましょう。

社会に出ると、電話対応はビジネスマナーとして欠かせないたいへん重要なものです。中でも電話を受ける場合は、その応対は社会人として生きていくためには基本です。会社を代表して電話に出るということを自覚して臨まなければなりません。電話によって、相手の見えないコミュニケーションが成立します。特にビジネスにおいては、あなたが電話を受けた時にビジネスが始まると思っておけばよいでしょう。ここでは電話を受ける場合の留意点をあげます。

早く電話をとること

机(電話)を前に座っていたのならば、1コール以内に電話を取ることを基本にしましょう。机上で行っている仕事によっては、「あと少し待って!」と思う気持ちは誰もが持つでしょう。でも考えてみてください。電話をかけている相手の人は「電話に集中しておられる」のです。でしたら当然あなたもコールが鳴った瞬間に電話に出ることです。

コール別電話の受け方

席を離れていて、電話に出る人がいなかったら、電話のコール回数で応答を変えるようにするといいでしょう。

1コール…「はい、お電話ありがとうございます。○○株式会社 ○○でございます。」

2コールまで…「お待たせいたしました。○○商事 ○○でございます。」

3コールまで…「大変お待たせいたしました。○○会社 ○○でございます。」

3コール以上…ありえません。

このような基本を覚えておいてください。電話を受けるということは社運に関わる重要なことだという意識を持って対応することです。

声も大切です

さて、声はどうでしょう。人それぞれ個性があって一概には言えません。でも、あなたが若いのなら明るく元気のよい声が最適です。あなたの声は会社の声と思ってください。よく言われるのが「若くなったつもりで、少し声を高めに」ということです。もし、張りのある声が出せないのならば「発声練習」です。努力しましょう。

メモと復唱を

相手の社名や氏名は必ずメモをとらなければなりません。これもビジネスマナーとして常識ですがなかなか難しいものです。日常会話の中で「たなかといいますが…」「なかといいますが…」というように「たなか」か「なか」で困ったことはありませんか。「たなかさん」なのか、「なかさん」なのか聞き取りにくい場合があるものです。電話ではなおさら聞き取りにくい時があるものです。こんなときには復唱です。「失礼ですが、もう一度お名前の方おねがいできますでしょうか。」あるいは「たなかさまでよろしいでしょうか。いつもありがとうございます。」

うやむやにしない

上述のように、相手の声が聞き取りにくい場合はよくあります。デジタル化の現在ですが、電波というものが影響するのが電話です。「恐れ入ります。少々電波状態が悪いようなのですが、今の内容をもう一度お願いできますでしょうか。」としっかりと確認することもたいへん重要なのです。

まとめ

電話を受けるという簡単なことが、ビジネスマナーとしてはたいへん難しいことになるということがお分かりいただけたでしょうか。会社の代表として電話を取ることができるように、人(同僚)より先に電話を取るぐらいの気持ちでいきましょう。あなたは多くの人に認められ、評価は確実に上がります。

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