贈答花のマナー

取引先のオフィス移転や支店設立の際には、お祝いの電報とともにフラワーアレンジメントを贈ります。取引先に喜んでもらえるよう、どんな花をどのタイミングで贈ればいいか知っておきましょう。本稿では贈答花のマナーを紹介します。

目次

花の選び方

贈答花の相場は2万円から3万円で、白い胡蝶蘭が最もよく選ばれています。本数は3本立てか5本立てが一般的です。4本は死、9本は苦を連想させるため避けるべきです。取引先の印象に残りたいなら、取引先のコーポレートカラーのアレンジメントをするといいでしょう。百合やバラなど、大きく見栄えがする花を入れると豪華になります。ただし、赤い花は「赤字」を連想させるため、避けるべきです。また、葬式の代表的な花である菊、色あせしやすいアジサイなど、色に関わらずお祝いの場に使えない花もあります。花屋に贈答花であることを伝えアレンジメントをお願いすれば、マナーに沿ったものを作ってもらえます。
また、手入れが簡単な観葉植物を贈ることもあります。鉢植えの植物は「根付く」ことから、お見舞いの花には向いていませんが、移転や支店設立などのお祝いには最適です。観葉植物はフラワーアレンジメントと違い、長い期間オフィスに置いておくものなので、贈る前に先方に確認したほうがいいでしょう。

贈り方

贈答花は花屋やインターネットで注文します。会社でいつも使っているところがあれば、そちらを利用しましょう。ビジネスで花を贈るときは、お祝いの言葉と差出人を記した木札をつけることがマナーです。お祝いの言葉は「祝○周年」「御設立御祝」など、目的にあった短い単語を使います。差出人は代表取締役の名前にします。
木札とは別に、メッセージカードを添付すると喜んでもらえます。メッセージは長くても二文程度にとどめます。祝電を送っている場合、重複してしまうためメッセージカードは不要です。
花は、会社の営業日に贈るようにしましょう。周年祝いや設立などの式典がある場合は開催日前日までに届くように手配します。式典がない場合は記念日の1週間前から当日の間に届くようにしましょう。移転や設立のお祝いの場合、あまり早く贈ってしまうと受け取れないことがあるため、当日の午前中に届くようにするのがいいでしょう。
遅くとも1週間後までには花を贈るようにしましょう。それ以上遅くなってしまう場合には、花の代わりに商品券や現金を包みます。

まとめ

花を贈るマナーは以下の通りです。
-プロに助けを借りる
-贈り先の事情に配慮する
花を贈ることは、メッセージを贈ることと同じです。花言葉や慣習により、花にはそれぞれ違った意味や印象があります。美しいからという理由だけで選んだ花が、実は縁起が悪い意味を持っているかもしれません。花のことは花屋に相談することがいちばんです。花に関することで分からないことや自信がないことは、上司よりも花屋に聞いてみましょう。
日頃お世話になっている取引先だからと言って、高すぎる花や大きすぎるアレンジメントを贈ることは迷惑です。また、鉢植えを贈るときは、サイズや値段だけでなく、手入れの簡単さも重要なポイントです。相手の事情や花の持つ印象、予算などを総合的に判断して、何を贈るか考えましょう。

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