覚えておきたい慣用表現

 ビジネスのシーンでは「尊敬語」、「謙譲語」、「丁寧語」に属さない、決まり文句とも言うべき慣用表現が存在しています。「尊敬語」他に比べるとはるかに利用する機会が多い慣用表現、決まり文句として、一度頭に入れてしまえば、日頃から使うので忘れることはありません。

 社外の取引先だけでなく、社内においても上司や先輩・同僚と会話する際、様々な慣用表現が利用されます。慣用表現は相手と良好な関係を保ちながら、自分の主張を伝えるための非常に有効な手段となります。しかし正しい使い方がでてきないと、逆効果になる可能性もあるので、注意が必要です。逆効果になるくらいであれば、無理に慣用表現を使う必要がありませんが、折角使うのであれば正しく使いたいものです。

 特に、日常的に利用される慣用表現は、正しく身につけておきたい表現方法となります。一度、目を通しておけば日頃から利用するため、忘れることが少なくなるので、改めて下記にビジネスシーンで利用されることの多い慣用表現をピックアップしました。

目次

シーン別

・社外の人に対する挨拶→お世話になっております
・お願い事をする→よろしくお願いします(いたします)
・謝罪する→申し訳ございませんでした
・同意する→かしこまりました、承知しました
・否定する→致しかねます、分かりかねます
・相手を待たせた場合→お待たせいたしました
・文章を渡す際→ご査収のほど、よろしくお願いします
・感謝の意を表現→取り急ぎお礼申し上げます

ビジネス表現

・あれ、これ→あちら、こちら
・あなた→あなた様
・さっき→先ほど
・いま→ただいま
・この間→先日
・今度→次回
・すぐに→さっそく
・もうすぐ→まもなく
・あとで→のちほど
・本当に→まことに
・ちょっと→少々
・どのくらい→いかほど
・すごく→非常に
・じゃあ→それでは
・一応→念のため
・そうですか→作用ですか
・あした→明日(みょうにち)
・あさって→明後日(ひょうごにち)
・少し→少々
・いいですか→よろしいでしょうか
・あります→ございます

まとめ

 多くの慣用表現がありますが、いずれも何度も耳にしたことのある表現ではないでしょうか?慣用表現は、昔から使われている言い回しという面があり、聞いたことのある表現が多いため、覚えるというより、正しい表現を確認する、という点に留意すべきです。間違った表現を利用しているようであれば、これを機会に利用の仕方を改めましょう。尚、テレビのアナウンサーの慣用表現(特にNHK)は正しく使われていることが殆どであり、意識してアナウンサーの慣用表現を聞く、というのも正しい慣用表現を身に着ける方法となります。日頃改めて学ぶ機会の少ない慣用表現ですが、折角の機会があれば、正しい表現を身に付けたいものです。

 ただし、いくら正しい慣用表現を利用しても、相手に配慮する気持ちがなければ、上っ面な表現となってしまい、その気持ちが相手に見透かされる結果となります。言葉も大切ですが、相手を思いやる気持ちがより大切、という点は常に忘れぬようにしましょう。特に、相手にとって不利な内容を伝える際には、慣用表現の使い方に注意が必要。

 間違ったまま利用されていることも多い慣用表現、改めて日ごろ利用している慣用表現が正しいかどうか、一度確認してはいかがでしょうか?

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